こんにちは
がくちょうです。
今回はメール講座の4日目となります。
3日目では、「どうすれば参加者が自発的に行動し始めるか?」というクイズの答えを紹介しました。
正解は1番の「会社組織のようにルールをガチガチに固める」です。
ほとんどの人は、この仕組みが理解できずに逆のことをやってしまいます。
その代表的な事例が、昨日も説明した「イベントをやったり」「頑張ってる人を褒めたり」といったマンパワーに頼った動きなのです。
では、なぜルールを固めるとユーザーが動き出すのでしょうか?
主催者は、何を意識してどのようなルールを作っていくと良いのでしょうか?
今日は、そのあたりについて具体的に解説していきます。
先輩は身近なところに・・・
あなたがもし、「活発なコミュニティにしたい!参加者が自分たちで考えて、活発に発言や交流をするようになり、そのうち自分の手を離れていくといいな」と思っているなら、それは簡単に言い換えると
他者の行動を促進したい
という事になります。
所属する人のモチベーションを高めたい!積極的に活動してほしい!成長してほしい!
実はそんな気持ちで、あなたよりも何年も何十年も前から本気で取り組んでいる人たちがいます。
そうです。
会社の人事部です!
みんなが嫌で嫌でたまらない仕事を、本当は行きたくもない会社という場所を、いかに楽しく、前向きに、積極的に取り組める場所に変えるか?
そうやって長年研究を繰り返して仕組みを作ってきた大先輩たちがいるではありませんか!
つまり、形や目的は多少違えど、あなたが「参加者に積極的に活動して成長してほしい」と考えているなら、参考にするべきなのは「社員のモチベーションが高い会社の人事システム」なのです。
まずは、そういった視点で考えてみてください。
それだけでも、自分が何をするべきか?が見えてくるようになります。
参加者の行動を促進する5つのポイント
ただ、イケてる会社の人事システムなんて言われても、うまくイメージできない人も多いと思います。
そこで、人の行動を促進するために必要な5つのポイントを紹介します。
この5つを意識していくだけで、理想的なオンラインコミュニティに近づいていくはずです。
ポイント1:共通目的
まず、人間が行動するためには「大きな方向性」や「意義」など、その行動が何に繋がるのか?が明確になっている必要があります。
会社だとそれは「ビジョン」や「ミッション」、「経営理念」や「社是」などと呼ばれています。
例えばですが、目の前の仕事を毎日ただひたすら頑張っていると、それが一体何の意味があるのか?が分からなくなってきて悩んでしまったりします。
そういう時に、「この仕事はこういった風に社会で役立っているんだよ」「この仕事にはこんな意味や意義があるんだよ」というのを示すことで、行動を促進するのが経営ビジョンなどの役割なのです。
ちなみに、私が運営するファーストペンギン村では
自由業を目指そう
というのを「全員が目指す姿」として共通目的に設定してあります。
ここを明示してあげることで、参加者は迷いなく行動し続けられるようになります。
ポイント2:社訓
社訓という言葉は聞いたことがある人も多いと思います。
簡潔に言えば、「この会社に所属するなら、このような考えで行動すべし」という「教訓」「教え」ですね。
言い換えれば、「行動指針」とも表現できます。
ビジョンやミッション、理念だけでは抽象的すぎて、実際にどのように行動すればいいのか明確になりません。
いきなり「仕事を通じて自己実現しようぜ」と言われても、行動できない人の方が多いでしょう。
そこで、社訓の出番です。
例えばですが、ファーストペンギン村では
- 失敗を恐れず挑戦しよう
- 自分から先に貢献しよう
- 身近な人から学ぼう
の3つを行動指針として設定してあります。
この3つを意識して行動していくことで、共通目的である「目指す姿」の実現に繋がるんだよ!という風に説明することで、より具体的に行動を促進していく形になります。
ポイント3:行動事例
共通目的で大きな意味や意義を理解してもらい、行動指針で物事に取り組む姿勢を示したら、最後に「具体的にどんな風に行動するのか」という行動事例を提供します。
会社で言えば仕事の研修みたいなものですね。
具体的にこんな活動をすればいいんだよ!というのを、事例ベースで色々と共有してあげることで、他の人も真似をして動けるようになります。
事例なので、「あなたの先輩はこんな風にしていますよ!」という感じで、先に入った人がどんな風に活動しているのかをインタビューするのがお勧めです。
インタビュー記事を公開したり、動画で配信したりすることで、定期的に事例共有をして行動しやすくしていきます。
ポイント4:ご褒美システム
そして、ご褒美システムです。
共通目的、社訓、行動事例の3つがあれば、参加者に行動を促すことは可能です。
次に、その行動を「強化」するためにご褒美システムを作ります。
会社で言えばボーナスや査定みたいな感じですね。
頑張ったらどうなるの?何か良いことが起こるの?
というのを、目に見える形で作ってあげることで、人は遠い目的だけでなく、目先の小さな達成感や目標に向けて行動しやすくなります。
もちろん、最終的には共通目的である「目指す姿」を実現することが参加者にとっての一番のご褒美なので、あまり大きなご褒美を出す必要はありません。
あくまで、「人間は遠すぎる目的地だと途中で折れてしまう」というのを防止するための、マイルストーン(どれくらい進んだのかを確認する目印)としての役割だと考えましょう。
ポイント5:成功事例
最後に、成功事例の共有です。
こちらも、「行動を強化する」ために必要なものです。
例えば、会社のビジョンを理解し、社訓を守り、毎日仕事を頑張っていた先輩が、実際には全然報われていなかった・・・なんて知ったらショックでやる気を失ってしまいますよね?
実際に行動し続けた人が、ちゃんと報われていっているんだという「成功事例」を定期的に共有していくことで、
「自分も行動し続ければあんな風になれるんだ」
という気持ちで人は頑張れるものです。
この5つ。
- 共通目的
- 社訓
- 行動事例
- ご褒美システム
- 成功事例
メール講座では説明に限界がありますので、今回は簡潔にポイントを5つ説明しました。
これらは言い換えれば、会社の人事システムのように、ルールや決まりごとをしっかり作っていくという感じです。
だから、2問目のクイズ「どうすれば参加者が自発的に行動し始めるか?」の正解は、1番の「会社組織のようにルールを固める」だったのです。
重要なのは君主制ではなく法治国家にすること
もしかすると、オンラインサロンというのは「もっと自由に活動できる場所」だと考えていた人も多いかもしれません。
ですが、2つのことを覚えておいてください。
まず1つは、そもそも自由や創造性は「一定のルール内」だからこそ発揮されるという事です。
もしサッカーという競技で「どうしたら点が入るのか分からない」「何が反則で何はOKかも分からない」という状況だったら、誰も動き出すことはできません。
- こうしたら点が入るんだよ
- これはOKでこれは反則だよ
という一定のルールが決まっているから、参加者は行動し始めることができるのです。
もう1つは、「オンラインサロンという新しい未知のもの」を創ろうとしてはいけないということ。
「オンラインサロン」という言葉は悪魔との契約だ、と先日お伝えしました。
よく分からないものを創ろうとするから、失敗するだけなのです。
例えばですが、
「ワンマン社長と取り巻き幹部が牛耳っている会社と、ルールや評価制度が明瞭で風通しの良い会社と、どちらが社員が気持ちよく働けるか」
と言われたら、簡単に答えが出ると思います。
そう考えると、社長が頑張って飲み会をしょっちゅう開いたり、頑張ってる社員を褒めたりして回るよりも、ルールや評価システムを最初にちゃんと構築した方が効果も高いし、コスパも良いことが分かります。
重要なのは、
- 君主制のような「たった1人の思い付きや考えで、評価基準がコロコロ変わってしまう」場所にするのではなく、
- 法治国家、つまり「誰もが同じルールと評価制度のもとで行動できる」場所を作ることです。
普通に考えたら当たり前のことなのですが、
- オンラインサロンをやろうとする人はもともとカリスマ風の人が多いので君主制になりがち
- 会社の人事部や互助会などの既に存在する先輩たちから学ぼうという意識が薄すぎる
という2つの要因で、大多数の人が失敗への道を突き進んでしまいます。
これが、クイズ2問目の回答と解説です。
最終問題!最後は絶対に絶対に正解してください!
さて、では次が最後のクイズです。
2問目と解説で、あなたは「参加者に自発的に行動してもらうために重要なこと」を理解したはずです。
- オフ会や表彰などをしても取り巻きの数十人しか活性化しない
- ルールと評価制度をしっかり作って自分もそれに従うのが重要
- 君主制ではなく法治国家をイメージして仕組みを作っていく
ということです。
そして、1問目で既にあなたは「互助会モデルを作りたいなら、スクールや専門誌モデルとは明確に切り分けなくてはいけない」という事も理解しています。
これでもう完璧!
あなたは素晴らしいオンラインコミュニティを作れるようになって・・・・
いるのでしょうか?
いえ、実はあと1つだけ、とても重要なことがあります。
それが、「新しい参加者にどうやってアクティブになってもらうか?」という問題。
つまり、最初の一歩をどのように踏み出してもらうか?という話です。
自分もどこかのオンラインサロンなどに入ってみれば分かると思いますが、オンラインのコミュニティというのは入った後の最初の一歩がとても難しいです。
実際に、大多数のオンラインサロンがこの「最初の一歩」を参加者に踏み出してもらえずに、初期メンバーや古株だけが盛り上がっている状態になってしまいます。
そこで、クイズの3問目。最終問題です!

クイズ:下記の文章の空欄に当てはまるものを下の選択肢から選んでください
新しく入ってきた人に積極的に参加してもらうために必要なのは、[ ]ことである
- 選択肢1:最初は主催者がマメにコメントを返してあげる
- 選択肢2:個別に使い方をナビゲートしてあげる
- 選択肢3:オンライン飲み会をやる
- 選択肢4:自己紹介をしてもらう
- 選択肢5:みんなでヨガやダイエットをやる
さぁ、答えてみてください!
先にお伝えします。
この最終問題も、あなたはたぶん間違えます。
では、正解は明日のメール講座5日目で!
明日で最終日です。
楽しみにお待ちください。