グロースハックの旅へようこそ #1

DMMオンラインサロンアワード2017で

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トリイ学長です。

さて、先日も書いた通り、去年から色々テストしてきた「教育インフラを創る」という目標に向けて、本格的に動き出す時が来ました。

プロダクトは「ファーストペンギン大学」という形に落ち着きまして、サービス形態としては「マッチングサービス」になっています。

マッチングの形態は2つあって、1つが「独自メディア」でもう1つが「オンライングループワーク」です。

独自メディアは「ペンギンズテレビ ~見切り発車でいいとも~」という番組名で、平日の12時15分~12時45分までの30分間、月曜から金曜は毎日放送しています。

生放送で、ユーザーに向けて限定配信しており、参加型の番組になっています。さらにキャストは生徒に出演してもらうという仕組みになっており、これ自体が緩やかにユーザー同士をマッチングする(先日のペンギンズテレビ見たよ!という会話を生んだり、放送中にコメント欄で互いに冗談を飛ばし合ったり、リアルとの連動企画でユーザー同士で協力しあったりなどの)効果を持っています。

オンライングループワークは「ゼミ」という名称で、オンラインで6名を上限にしたグループになり、毎月学びたいテーマを軸に集まったメンバーで作業会や報告会などを行う実践型のマッチングシステムです。メディアと違って、ユーザー同士の深いつながりを創り、環境(一番よく話す5名)を低コストで理想の状態に変えていける仕組みとなっています。

サービスとしては、プラットフォームをフェイスブックに完全に依存(というかフリーライド)しており、MVPの域を出ないような状態ではありますが、独自プラットフォームにする意味もあまり感じない(フェイスブックが優秀すぎ)なので、数千名規模まではこのままの状態で走れるかなと考えています。

数万単位になりそうなら、その際に改めてみんなで考えましょう。

グロースハックの旅へようこそ

私はWEBサービスに関わって長いので、専門家というレベルではありませんが、実務レベルで何度かプロダクトを伸ばすという経験をやってきています。

リクルートで叩き込まれたベースをもとに話すと、基本はビジネスというのはすべてKPI(Key Performance Indicator)で進行していくものです。

最近、OKR(Objective and Key Result)という言葉も良く目にするようになりましたが、OKRは組織人事のマネジメント手法に近いように思います。プロダクトをグロースする方法としては、KPIをもとにした徹底した数値管理を行い、ARRRA(海外ではAARRRがメジャーだと思いますが)などの方法論に従ってグロースハックをしていくのが良いと私は考えています。

この段階で何を言っているかよく分からない人は、あまりに勉強不足なので是非この本などを読むようにしてください。▼

起業を志す人間がKPIやグロースハックについて知らないというのは、あまりにお粗末な話です。

グロースハックという概念は抽象的で広いですが、私は上記の本で紹介されている

ARRRA

という考え方に非常に共感しています。

もともとは「AARRR」つまり

  • A アクイジション(ユーザーを増やし)
  • A アクティベーション(使ってもらい)
  • R リテンション(使い続けてもらい)
  • R レベニュー(お金を使ってもらい)
  • R リファラル(紹介してもらう)

という流れでグロースハックは説明されていましたが、上記の本では

  • A アクティベーション(まずはしっかり使ってもらえるようなサービスにして)
  • R リテンション(使い続けてもらえるか確認して)
  • R レベニュー(ちゃんと収益化できるか確認して)
  • R リファラル(紹介が出るような良いサービスになってから)
  • A アクティベーション(がっつりユーザー獲得する)

というイメージで説明されています。

言ってしまえば非常にリーンな考え方であり、ある意味保守的で資金の無いベンチャー向けの手法にカスタマイズされているという事です。

これは起業家によって考え方はまちまちで、そもそも一定量のユーザーが増えないとバリューが出ないようなサービス(マッチングサービスなど)は、アクイジションに最初から全力を出したほうが良い場合もあります。

私は、素人がいたずらにユーザーを増やしてもコアバリューが甘ければプロダクトは伸びないという考え方なので、アクイジションはあまり優先せず、急成長を目指さずにやっていくのが好きです。プロダクトは「気づいたら伸びていた」というのが本当の姿だと思っています。

(そのあたりはリクルートでも色々と痛い経験を見てきたので保守的になっているという側面もあります。資金が豊富で、派手な動きや超短期間での上場などが目標の場合は全く変わってくるでしょう。)

そういう意味で、ファーストペンギン大学を始めてから1年半くらいが経ちまして、ようやくMVPの段階を抜け出して、今からようやくKPIを本格的に取得してグロースハックに着手するというスピード感ですが、私はこれは遅いとは思っていません。

プロダクトを創ったことのない人ほど、プロモーションを優先してしまいがちですが、サービスというのは「買ってもらう」よりも「使ってもらう」よりも「使い続けてもらう」ことが重要であり、そして何より難しいのです。

高額の商材を売り切っていくようなモデルのサービスしか経験のない起業家は、そこが理解できずにプロモーションばかりやってしまいますが、グロースハックでは1%の改善を積んでいく動きの方が大事です。

瞬間的にユーザーを伸ばすのはお金やコネクションや広報などで可能ですが、瞬間的に増えたユーザーは瞬間的に消えていきます。

1%の改善が「複利になるか」どうかは、サービスの底が抜けていないか(チャーンレートが低いか)にかかっているわけで、複利で増えないサービスは絶対に大きくなれません。

特に業務用のSaaSなどはある程度獲得を強引に行っても、システムのスイッチコストが高いためチャーンレートがしばらく維持できますが、コンシューマー向けのサービスは大変シビアです。

何千万かけてユーザーを増やしても、コアバリューやUXが悪ければユーザーは一瞬で消えていきます。

そこは間違えずに頑張っていきたいところです。

まずアクティベーションから始めよ

「まず隗より始めよ」

と近いところがありますが、グロースハックもまずは身近で退屈な作業から始めるべきです。

アクティベーションとは、ユーザーがサービスを利用開始できるか?という部分だけではなく、ちゃんと価値を受け取れるか?というところを指標に見ていくのがお勧めです。

意識するべきなのは、「どのタイミングでユーザーが価値を受け取ったか」です。

これは裏を返すと、プロダクトの価値が何なのか?どのような瞬間にその価値を受け取れるのか?という部分に、明確な意思と仮説が立っている必要があります。

現状、オンラインコミュニティ系のサービスは、ほとんどの提供者側がそれを理解していないため、アクティベーションが曖昧なままになっているように思います。

ファーストペンギン大学ではそこは非常に明確になっており、ひとことで言うと「一番よく話す5名が切り替わった瞬間」を提供することが、プロダクトの価値であり、それは「ゼミへの参加」によって受け取れるという仮説を持っています。

こういった仮説を立てられると、アクティベーションのためには簡単に言えば「なるべく早くゼミに入ってもらえればいい」という施策が立てられるようになります。

KPIの概念が無い起業家は、ここで「歓迎会をやったらどうか」「新規会員に特典をプレゼントするのはどうか」など、検証の方法も無いまま施策だけ色々と考えて動いてしまいます。

先に言うと、効果があったのか無かったのか、検証する方法がセットになっていない施策はすべてゴミです。

例えば、今回のアクティベーションであれば

ファーストペンギン大学の価値は「環境が変わること」である

その価値を受け取ってもらうには初月にゼミに入ってもらう必要がある

という仮説を立てているわけですが、それを検証するために

●初月のゼミ入会率

●ゼミに入会した人のチャーンレートと全体(もしくはゼミに入会していない人)のチャーンレート

というのを計測しておく必要があります。

現状では、初月のゼミ入会率は60%前後で推移しており、ゼミに入会した人のチャーンレート(入会後3か月までを段階的に計測)は、全体のチャーンレートより10%も低いことが分かっています。

3か月後時点での残留率は全体で60%程度を目指せるようになってきており、ゼミ参加者に絞れば70%を超える可能性が高くなってきています。(計測し始めて経過が浅いので可能性ですが)

この時点で、

入会⇒ゼミ参加60%⇒3ヵ月後残留70%

という事になります。サブスクリプションサービスなので、バリューがしっかり受け取れていない(アクティベーションできていない)状態が2か月続くと3ヵ月目に解約するという仮説を持っているため、3ヵ月後残留率がアクティベーション施策におけるKGIとなっています。

つまり今、100名入会すると、60名が初月にゼミに参加し、そのうち42名がアクティベーションに成功します。(全体では60名がアクティベーション成功。ゼミに参加していない40名のうち18名は他の要因でアクティベーションに成功するのでそちらの成功率は45%程度ということになります。)

ここで、初月のゼミ参加率を80%、ゼミ参加者の3ヵ月後残留率を80%まで引き上げてみます。

入会⇒ゼミ参加80%⇒3ヵ月後残留80%

となりますので、100名⇒80名ゼミ参加⇒64名成功(80%)に加えて、残りの20名×45%=9名で合計(64+9)の73名ということで、アクティベーション成功率が73%まで引き上げることができます。

この時点で、重要な指標が

●KGI=3ヵ月後の全体残留率(73%)

●KPI=初月ゼミ参加率(目標80%)、ゼミ参加者の3ヵ月後の残留率(目標80%)

に絞り込めました。

こうやって、仮説を持って検証する数値を明確にしたうえで、最後に

じゃあ何をすればこの数値は高まるのか

という「現状との乖離=必要施策」について検討していくという手順になります。

 

施策を考えるのは一番最後です。

まず仮説を立て、それが検証できる数値を明確にし、KPIを測定できる環境とスタッフを整え、KPIを定期的に確認し議論できるMTG日程を決め、最後に施策を考えます。

順番がまるっきり逆転している起業家が多いように感じますが、数字で物事を把握できない起業家はクソです。

もう一度言います。

数字で物事を把握できない起業家はクソです。

ノリと勢いでも小さなサービスは創れますが、ちゃんとインパクトのあるサービスを創っていける起業家を目指すなら、最低限の勉強はしましょう。

ということでこの本は買って1回でいいから読んでおくことをお勧めします▼

 

では、定期的にグロースハック実践の様子をお伝えしていこうと思います。

今日も精進しましょう。